
練習させてるの?
幼稚園の行事で子どもが何度か1等賞をとったお母さんが、他のママからこう聞かれた、という相談があります。
正直に「させてないよ!」と答えたそうです。
すると翌日には、その話が他のママにも広まっていました。
そこから、別のママにも嫌味を言われるようになったと書いてありました…(T_T)
うちの子が表彰された日は、うれしい日のはずなんです。
でも、ママ友の前では、うれしい顔をどこまで出していいのか、ちょっと迷います。
表彰された日は、言われる側ではなく、言う側になる日だからです。
今回は、子どもが表彰された日にママ友との間で起きることを、3つの場面に分けてまとめました。
- 自分から言う?言わない?
- 「練習させてるの?」と聞かれたら、何て返す?
- よその子が表彰されたとき、その親に何て言う?
最後に、家で子どもに何と言うかも書いています。
実際にあった相談や書き込みをもとにしているので、そのまま使える一言としても、気持ちの整理としても読んでもらえたらと思います。
子どもが表彰された日に何が起きる?

「すごいね」の裏側はこうなっている
友達の子がコンクールで入賞した、と聞いたときの本音を書き合っている掲示板があります。
読んでみると、はっきり分かれていました。
別に嬉しくはないけど、すごいとは思う
ママ向け掲示板の書き込みより
すごいね~!とはなるけど、嬉しくはないかな
同じ掲示板の書き込みより
その場では「すごーい!おめでとう!」と拍手していた、という人もいました。
口に出す言葉と、中の気持ちは、同じではないんですね。
ただ、これを「ママ友は冷たい」と読むのは、少し違う気がします。
よその子のことは、自分の子ほどうれしくないというだけの話だからです。
同じ掲示板に「自分の子じゃないから嬉しくはないよ。すごい、頑張ったねとは思うけど」と書いている人もいました。
これが一番ふつうの感覚だと思います!(^^)
表彰は「言う側」になる日
ふだんの記事では、言われた一言にどう返すかを書いてきました。
でも、表彰された日は逆です。
こちらが言う側、相手が聞く側になります。
だから、地雷の場所も逆になります。
何を言うかより、何を言わないかで空気が決まる日です。
しかも、うちの子が表彰されたことを、相手の子は知っています。
学校で表彰されれば、その場に相手の子もいるからです。
家に帰ったら「◯◯くんが賞状もらってた」と、もう伝わっている。
つまり、ママ友の耳には、私が言う前に届いていることが多いんです!
表彰されたことをママ友に自分から言う?

聞かれていないなら、言わない
最初の判断はここです。
自分から言うか、言わないか。
私の答えは、聞かれていないなら言わない、です。
理由は、さっきの掲示板そのままです。
こちらが思っているほど、相手はうれしくないからです。
言いたい気持ちは分かります。
うれしいから言いたいんです。
でも、それを受け取る側の顔を先に思い浮かべると、たいてい止まります(°_°)
言うなら、相手を選びます。
その子のことをもとから可愛がってくれているママ、子ども同士の学年が違うママ、園や学校が別のママ。
子どもが並ばない相手なら、素直に喜んでくれます!
聞かれたら事実だけ短く
学校で表彰されれば、相手の子から話は伝わります。
だから、こう聞かれることがあります。

◯◯くん、賞状もらったって聞いたよ。すごいじゃん!
ここで「いやいや、たまたまだよ!」と下げるのが、いちばんよくあるパターンです。
でも、これは後で書きますが、子どもの前ではやらないほうがいい返しです。
かわりに、事実だけを短く返します!
「すごい」に「すごくない」で返していません。
「ありがとう」でも「いえいえ」でもなく、子どもの反応をそのまま渡しています。
こうすると、自慢にもへりくだりにもならないからです!
それでも、

え、何かやらせてるの?塾とか
と聞かれたら、こう返します。
聞かれたことに、事実だけ答えています。
それ以上を足さないのがコツです。
「毎日机には向かってるかな」と足した瞬間に、自慢の顔になってしまうからです。
「練習させてるの?」と聞かれたら?

正直に答えて広まった話
冒頭の相談の続きです。
幼稚園に、1等賞、2等賞と順位のつく行事がたくさんある園でした。
お子さんが何度も賞をとり、他のママから「練習させてるの?」と聞かれました。
お母さんは、こう答えています。

させてないよ!
嘘ではありません!
本当にさせていなかったんです。
ところが翌日、その話は広まっていました。
そして別のママからも、嫌味を言われるようになった、と書いてあります(T_T)
正直に答えたのに、そうなったんですね。
なぜ「させてない」が地雷になる?
この返しが引っかかった理由を、考えてみました。
聞いた側は、答えを聞きたかったわけではないんだと思います。
「練習させてるの?」は、質問の形をしていますが、中身は「なんであの子ばっかり」です。
そこに「させてないよ!」と返すと、練習もしていないのにとれる子という答えになってしまいます。
これが、聞いた側にはいちばん痛い答えでした。
つまり、事実を言ったかどうかではなく、相手の子との差が、どう見えるかで決まっていたんです。
専門家の返しは「本人が頑張ったんでしょうね」
この相談には、臨床心理士の方が答えていました。
勧めていたのは、こういう返しです。
主語が「私」から「本人」に移っています。
親が何かしたわけではなく、子どもが自分でやった、と言っています。
これなら、相手の子との差が親の差にならないからです。
しかも、事実です。
嘘をつかずに、差の見え方だけを変えています!
それでも、

でも、何もしないであんなにとれる?
と続けて聞かれたら、こう返します。
分からないと言っているのではなく、その話をここでは続けないと言っています。
臨床心理士の方も、こちらが気にしなくなれば、細かく聞かれることは減っていく、と書いていました。
嫌味に変わったら拾わなくていい
質問が嫌味に変わることもあります。
掲示板には、こういう書き込みもありました。
いつも同じ…読解コンクールも。ちょっとイラっとする
「表彰される子」についての掲示板より
これが口に出て、こちらに向いたのが嫌味です。
ここは、返さなくていいところです。
嫌味は、返事を待っていません。
返せば、次の嫌味の材料になるだけだからです。
聞こえなかった顔で、別の話に移るのがいちばん安全でした(^^)
よその子が表彰されたら親に何て言う?

「おめでとう」で足りる
今度は逆の立場です。
ママ友の子が表彰されました。
さっきの掲示板の本音を思い出すと、ここで「心から喜べない自分」に引っかかる人が多いです。
でも、喜べなくていいんです。
喜ぶことと、祝うことは別だからです。
言う言葉は、短くていい。
これで足ります!
足りないと感じるのは、こちら側の気持ちの問題で、相手には十分に届いています。
掲示板でも、その場では拍手して「おめでとう」と言った、と書いている人がいたからです。
足すなら親ではなく子どものほうへ
もう一言足したいなら、方向を子どもに向けます。
親を褒めていません。
子どもの様子を聞いています。
こうすると、相手のママも「うん、飛び跳ねてた!」と、子どもの話として返せます。
親の手柄の話にならないからです。
自分の子と比べる空気も、入ってきません。
言わなくていいことはふたつ
反対に、言わないほうがいいことが、ふたつあります。
- 「練習してるの?」
さっきの相談の裏返しです。聞かれた側が、いちばん困る質問でした - 「うちの子も頑張ってたんだけどね」
自分の子の話を足すと、祝う話が比べる話に変わります
どちらも、言った瞬間は悪気がないんです。
でも受け取った側には、うちの子の賞の話が、あなたの子の話にすり替わったと映ります。
祝いの言葉は、相手の子の話で終わらせるのがコツです!
喜べない自分を責めなくていい
最後に、これも書いておきます。
よその子の表彰を喜べなかった日、それを自分で責めてしまう人がいます。
掲示板では、こう書いている人がいました。
素直にすごいじゃん。悔しいけど凄いことだよ
ママ向け掲示板の書き込みより
悔しい、と言っています。
でも、すごい、とも言っています。
両方あっていいんです!
その日に「おめでとう!」を言えたなら、それでもう十分にできています(^^)
表彰された子に家で何て言う?

人前で子どもを下げない
ここは、ママ友の話から少し離れます。
でも、表彰された日にいちばん気をつけたいところです。
ママ友に「すごいね!」と言われたとき、子どもの前で「いやいや、全然…」と返す。
これ、私もやりそうになります!
ただ、子育ての専門家の記事には、子ども本人の前で自分の子を下げるのは避けたほうがいい、とはっきり書いてありました。
大人のへりくだりは、子どもには「ママは喜んでいない」と聞こえるからです。
だから、ママ友への返しは、子どもにも聞かれている前提で選びます。
さっきの「本人もびっくりしてた」「本人が頑張ったんでしょうね」は、そのためでもあります。
子どもが横で聞いていて、うれしい返しになっているからです!
表彰されたがる子には
逆の子もいます。
表彰されたい子です。
クラスの子が書き初めで表彰されて、校長室での様子がテレビで映った。
それを見た息子さんが、お母さんにこう聞いた、というブログがあります。

賞状って…どうやったらもらえるの?
そのあと、こうも言ったそうです!

学校にそろばんの賞状持って行ったら、渡してもらえる?
この子は、そろばんの検定に合格した賞状を持っていました。
先生に相談したら、朝の会で紹介してもらえて、本人は満足したそうです。
お母さんは、こう書いていました。
賞状狙うってなると、しんどくなるよね
そのお母さんのブログより
表彰されたがる子に「賞状なんてどうでもいい」と言うのは、少し違うと思います。
その子には、どうでもよくないからです。
かわりに、こう返します。
もらえるかどうかは約束していません!
この子がもう持っているものを、先に見せています。
賞状を欲しがる子に足りないのは賞状ではなく、見てもらう場だったからです。
「とれなくてもいい」はとった日には言わない
掲示板に、こういう書き込みがありました。
子どもに「あなたが頑張ったなら、賞なんてとれなくてもいいんだからね」と言えるくらい余裕のある親の子ほど、よく賞をとる。そういうイメージがある、という書き込みです。
皮肉として書かれています。
でも、この一言そのものは、悪い言葉ではありません。
問題は、言うタイミングです。
表彰された日に「とれなくてもいいんだからね」と言うと、うれしい気持ちを打ち消してしまいます。
とれた日は、とれたことをそのまま喜ぶ日です。
「とれなくてもいい」は、とれなかった日のために取っておきます(^^)
表彰された日に持っておきたい3つ
言うことより、言わないことのほうが多い日でした。
まとめると、この3つです。
- 自分から言わない
聞かれたら、事実だけ短く - 「練習させてるの?」には「本人が頑張ったんでしょうね」
主語を子どもに移す - よその子には「おめでとう」で足りる
足すなら親でなく子どもの方へ
そして家では、子どもの前で下げないこと。
表彰された日は、その子がいちばん見てほしい日だからです。
ママ友との空気は、その日一日のことです。
子どもがその日をどう覚えるかは、もっと長く残ります。
だから、迷ったら子どものほうを見ておけば、だいたい間違いません!
