日本の家庭に根付く、年中行事。
お正月から始まり、節分、桃の節句、端午の節句、お盆など、季節に沿った様々な行事があります。
中でも「盆暮れ正月」と言われるように、お盆はご先祖様をお迎えする、年に一度の大切な行事です。
お盆に対する考え方は、地域や家庭によってかなり温度差があるため「こうすれば正解!」という、明確な定義はありません。
ちなみに、私の実家はお盆になにもしていなかったため、私は嫁入り後に始めてお盆の定義を知りました(笑)
嫁入りした年なんか、本当にまったくのド素人だったので「お盆?何すればいいの?」でした(笑)
ここからは「お盆?なんじゃそりゃ?」だった私が、『お盆がっつりやる派』である今の家に嫁入りして学んだことを中心に、年に一度のお盆に求められる嫁の姿をレクチャーします。
お盆にある親戚の集まり…嫁として何すれば良いのか分からない!
お盆に対する考え方は、家庭によって大きく異なります。
私が嫁入りした今の家は旧家なので、わかりやすくいうとお盆は『がっつりやる派』。
対して、私の実家はそんなことちっとも気にしない、『なにもしない派』でした。
そもそも、実家には仏壇がなかったですし、父も五男(しかも末っ子)とかなので、幼い頃はお盆がなんなのか、全く知りませんでした。
お盆の風習は各家庭に伝わるもので、『こうあるべき』という定義は家庭によって違うものです。
大切なことは
『ご先祖様を気持ちよくお迎えすること』
『家族や親戚で先祖の霊を迎え、故人との時間を偲ぶこと』
この二点です。
嫁としては、この命題に向かって『できるサポートを全力でする』というのが第一の目標です。
嫁の出番はどこに!?求められる行動
来客があった時、嫁は何をするべきなのか?どう対応するべきなのか?
これ、正解は「姑の指示に従う」です(笑)
お盆の来客は、毎年恒例のこと。
おそらく「今まではこうしてきた」という、その家の伝統や文化、形式があるはずです。嫁は嫁いだ身ですから、その家の伝統、文化の継承に務めるのが、あるべき姿と言えます。
一番困るのは、姑から「あなたの思うようにやっていいのよ」と言われたとき。
ここで間違って自己流を出してしまうと、家族、親戚、全員に白い目で見られる事態にもなりかねません!(汗)
「あなたの思うようにやっていいのよ」もし姑からそういわれても、例年はどのような振る舞いをしてきたのか尋ねましょう。
その家の文化は、姑がバイブル!
生き字引と思って、一つ残らず教えてもらいましょう。
知らないと恥ずかしい!?お盆の嫁としてのマナーとは
通常、行事を取り仕切るのは家長です。
例えば、節分の豆まきや大晦日の晦日祓いなどは、家長が行うべきとされてきました。
お盆では、取り立てて先頭に立って行うような作業はありませんが、迎え火をたく、送り火をたく、など誰かが代表して行う動作は、家長に託されることが多いように感じます。
行事を取り仕切るのが家長であるなら、嫁に求められる役割は主に雑務です。
家庭で行う行事は、各家庭ごとの風習やしきたり、その家の伝統があります。
嫁は、その家に新たに迎えいえられた立場とはいえ、新参者に過ぎません。
まずは、その家の風習や伝統を学ぶことから始めましょう。
お盆を気持ちよく過ごすために
〜年中行事に向かう際の嫁心得〜
- 出しゃばらない
- 実家のやり方、自己流は、とりあえずしまっておく
- 1から100まで、わからないことは全て聞く
- 先祖の霊を迎える、お客様に失礼がないようにするという、2つの目標に向かって、できることを精一杯こなす
これだけ押さえておけば大丈夫!お盆に嫁がやることとは
家庭によってお盆の文化は異なります。何もしないという家もあれば、事前準備、当日準備が事細かに決まっている家も!
嫁がすべきは、嫁いだ家の文化を継承することですから、まずは学びから!すなわち、
お盆に何をするのか、流れと手順、やることを完コピする
これです!
基本形を知らない事には、応用もできません。全体の流れ、個々のやる事、次にやる事を頭に入れましょう。必要があれば、全部メモを!
- 今はなにをするのか?
- 次に何をすべきか?
- 求められていることは?
とにかく自己流はNG!
「嫁が勝手なことをした」と言われるのだけは避けます(汗)
全体の流れを知り、各々の役割を知り、自分のできること、やるべきことを模索する、その努力無くしては、嫁はいつまでも『よそ者』扱いです。
全て姑にきちんと教わり、嫁ぎ先のお盆がどういうものか、しっかりと理解しましょう。
お盆の手順例
以下は『がっつりやる派』私の嫁いだ家で実際にやっている『お盆の過ごし方』の一例です。
全体のスケジュール
- 事前準備(お墓参り、お塔婆を供える、お盆用品買い出し)
- 前日準備(お供え等買い出し)
- 13日(飾り付け、迎え火)
- 中日(来客対応、お供え等に傷みがないか確認、お坊さんによる読経)
- 16日(送り火、片付け)
お盆中、嫁のやる事
- 親戚への挨拶
- 子供の相手
- 同年代の親戚との交流
- お茶出し、片付け、お菓子等の買い出し
- その他雑務全般
まとめ
各家庭に伝わる慣習、伝統、その家の歴史。それらをどこまで重んずるかは、各家庭によりかなり考え方が違います。
私の嫁ぎ先は『かなり家を重んずる派』
上記の話も、それらが基準になっています。
もしかしたら、家庭によっては「そんなに固く考えなくていいのよ〜、だいたいでいいのよ〜」と、笑いの種になるかもしれません。
しかし、厳格な家は何から何までルールがある場合も!
例えば…
- 盆棚の飾り付け位置
- 位牌や仏具の並べ方
- お客様と食事をする際の配膳の仕方
- 席次や格付け(叔父叔母の兄弟関係もすべて把握!)
- おもてなし料理の決まりごと
細かく話しだしたら、キリがありませんね。
人によっては「え、こんなに細かく決まりがあるの!?」と、ドン引きするかもしれません。
何を隠そう、私は嫁ぎ先でカルチャーショックを受けた一人です(笑)
これらすべて、一朝一夕で理解できるものではありません。実際には、そこまで厳格にお盆の過ごし方の定義がある家は、少数派だと思います。
しかし、嫁いだ以上は『嫁ぎ先のルール』が絶対!
- ご先祖を気持ちよく迎える
- お客様を気持ちよく迎える
この二点を忘れないように、嫁の立場でできることを精一杯こなしましょう。