我が子の食物アレルギーは、親にとっては本当につらいものです。
とくに自分にもアレルギーがあったりすると「自分のせいでこの子も…」と、自分を責めてしまったり。
私の息子は生後間もない時期から、アトピーと言われていました。
その後、7カ月のときに【乳アレルギー】を発症し、牛乳はおろか粉ミルクも飲めなくなりました。
真っ赤な地図模様が体に浮き上がった我が子をみて、かわいそうで…、ショックで…、子供の将来のことが不安で…、それはもう落ち込みました。
それでも、時間はかかりましたが、
息子は2歳7カ月のとき、乳アレルギーを克服することができたのです。
4歳になった今では、朝ごはんのパンを牛乳で流し込んで、元気に幼稚園に通っています(^。^)
ここでは、アレルギーをもつ息子が、どのように乳アレルギーを克服したかについての体験談をご紹介します。
食物アレルギーのお子さんをもつママが、少しでも前向きにアレルギーと向きあえるきっかけになれたら嬉しいです。
※ただ、アレルギーは、その子の症状や向いている治療法など、本当に個人差の大きいものですので、あくまでアレルギーの子を持つ母親の一体験談として読んでいただけたらと思います。
乳アレルギー発症〜除去期
ここでは、乳アレルギー発症の経緯と、どんなことで悩んでいたかについて書いていきます。
生後7カ月で乳アレルギー発症
きっかけは、離乳食。
7カ月のとき、ヨーグルトを初めて食べさせました。その数分後、なんとなく口の周りが赤いような気がしたのですが、よだれがたくさん出る時期でもあったので、「よだれかぶれかな?」と特に気にせず。
ところで、我が家はほぼ完母でした。
生後2カ月くらいまでは、ミルクと混合で育てていましたが、母乳がよく出るようになってからは、粉ミルクを飲ませることはほとんどありませんでした。(別に母乳育児推奨派とかではなく、単に哺乳瓶の管理がめんどくさくて。笑)
そして、このヨーグルトを食べた数日後、久しぶりに粉ミルクを飲ませることがあったのです。
それは、私が髪を切るために、パパに預けて数時間外出したとき。
半年ぶりくらいにさっぱりして、パパに車で迎えに来てもらいました。
私「パパありがと〜。ベビちゃんいい子にしてた?」
パパ「うん。さっきミルク飲んだよ」
私「お腹いっぱいかな?寝てる〜(後部座席の我が子を覗く)」
私「……なんか赤くない?」
服を脱がせてみると、お腹や太ももが赤く腫れている!
明らかに変だ!と思い、すぐにそのまま小児科へ向かいました。
除去期
「うーん、アレルギーでしょうねぇ。」
小児科の先生の一言に、目の前が真っ暗。
(え、でも、今日は変わったもの食べさせたりしてないし…!
あ、この間ヨーグルト食べたときおかしかったかも?)
先生に離乳食の経緯を話すと次のように説明されました。
- ヨーグルトが引き金になって粉ミルクもダメになることがある。
- 乳製品全般と決めつけるのは早い。たまたまそのヨーグルトが体に合わなかっただけかもしれない。
- まだ7カ月と小さいので、消化機能が未熟なため起こってしまったのかもしれない。
- 成長とともにアレルギーの度合いは変わるので、完全に乳製品を除去するのが良いとは限らない。たとえば火が通っていれば症状がでない場合もある。様子をみましょう。
- 母乳が出るなら卒乳まで完母で育てることを勧める。
その日から、粉ミルクなしの生活がスタート。
乳アレルギーと言われてからは、こんなことで悩んでいました。
- 絶対に母乳でなければならないので、自分が体調を崩しても薬を飲むことができない。
- このまま乳アレルギーが治らずに大きくなったら、この子は学校の給食をみんなと一緒に食べられないんじゃないか?誕生日のケーキも?などと、将来への不安が広がる。
この悩みや不安は、一歳を過ぎた頃まで続きました。
乳アレルギー克服期
息子が一歳3カ月になった頃、旦那の転勤で県外へ引っ越すことに。
数ヶ月後に息子の保育園入園が決まったので、アレルギー調査書を提出する必要があり、新居の近くの小児科でアレルギーの血液検査をしてもらいました。
以前の小児科の先生は、先生の意向で血液検査をしてくれなかったので、一歳を過ぎて初めての血液検査でした。
結果は、乳アレルギー陽性。
その他にも数値の高い品目がいくつかあり、かなりショックでした。
保育園の給食は、陽性の食物については完全除去に。
しかし、ここで転機がありました。
その小児科の先生が、「市内にアレルギーの専門医がいるから診てもらっては?」と、紹介状を書いてくれたのです。
この専門医が私たち母子には結果的にとても合っていました。
専門医の指導は次の通りでした。
- まずは、アトピーの治療をしっかりして、肌の状態をキレイにしましょう。食物アレルギーで荒れているのか、アトピーなのかわからないので。それまでは乳を除去しましょう。
- 肌の状態が良くなったら、5ccから牛乳を飲ませてみましょう。
- 飲ませた後は1時間ほど様子をみて、異常があったかなかったかをメモします。異常がなければ、2日ほど空けて、5ccずつ増やしていきます。
- 途中で異常が出た、もしくは先生と決めた目標の量に達したら、受診してください。
先生の治療法は、少しずつ試して免疫をつけ、量を増やしていって克服するというもの。
注意していただきたいのは、医師によってはこの方法を勧めない場合があるということです。 息子の場合には、血液検査の結果や、食パンなど乳に火が入った状態のものでは症状が出なかったことなどから、話し合ってこの方法を進めていくことにしました。
先生の指導のもと、牛乳をトライしましたが、これがなかなか上手くはいきませんでした。
牛乳を少しずつ試す!大変だったこと
そもそも飲んでくれない
「アレルギー有り」と言われた赤ちゃんの頃から牛乳を飲ませて来なかったので、急に飲ませようとしても「なにこれ?」って感じで飲んでくれませんでした。
息子が好きだった【イチゴ豆乳】を少し混ぜて味をつけるといけました。
試すタイミングが結構難しい
アトピーで肌の状態が悪くなったときは、そちらの治療が優先になるので試せません。
少し風邪気味だったり下痢気味だったりしても、アレルギーが過度に出ることがあるので試せません。
保育園に入りたてで、100%元気です!っていう時期は少なかったので、なかなか良いタイミングがなく…。
それでも、約一年という長い時間をかけて、ゆっくり進めていきました。
乳アレルギーをついに克服
2歳7カ月の頃、乳製品の除去が解除になりました。
治療を始めてから、息子は牛乳の味自体を好きになっていたので、解除になって本当に嬉しかったのを覚えています。
私たち母子が、乳アレルギーを克服できたのには以下の2つが大きなポイントです。
信頼できる専門医と出会えた
しっかり時間をとって、こちらの話を聞いてくれる先生でした。
治療がうまくいかなくても焦らすようなことは言わず、何度も丁寧に説明してくれるので安心。
ママが楽な気持ちで取り組む
「これを克服させなきゃ!!」と、思いつめていると、子どもにも伝わります。
アレルギーのあるものを食べさせるときはママも緊張してしまいますが、怖い顔をしていると、子供も「え、これ食べて大丈夫なん?」と不安になります。
たしかに食べるという治療ですが、その前に楽しい食事です(^^)
私は自分が食べることが大好きなので、これは心がけていました。
乳アレルギー克服まとめ
7カ月で乳アレルギーを発症した息子は、少しずつ摂取するという方法を経て、2歳7カ月で克服することができました。
私たちが取り組んだ治療は、先述したように医師によっては勧めない場合もあるので、決して自己判断で行うことのないようにしてください。
子どものアレルギーは、親も長く付き合っていかなくてはならない問題です。
「こんな体質に生んでごめんね」と、息子に対して思ったことは何度もあります。
ですが、子どもは成長とともに丈夫になるし、「恐れずにきちんとアレルギーと向き合う方がきっといいんだなぁ」と、毎朝美味しそうに牛乳を飲む息子を見て今は思えます。
まずは、信頼できる医師を見つけることが大切です。
地元の保健師さんや保育士さん、ママ友の口コミは、病院選びをする上でかなり有力な情報ですので、アンテナを張ってみてくださいね(^-^)