離乳食を始めるにあたって、心配な事ってたくさんありませんか?
私は「栄養士資格」を持っていますが、我が子の事となると不安に思う事が山ほどありました!
その中でも、
「1歳を過ぎるまで食べさせるのは控えましょう」
といわれている「はちみつ」。
赤ちゃんがいる人は、これを聞いたり見た事があるかと思います。
それだけ書いてあっても、
- なんで1歳を過ぎるまでダメなのか
- はちみつをあげたらどうなるのか
ということは知らないですよね。
じつはこれを「知っている」のと「知らない」のとでは、はちみつをあげる事への危機感の持ちようが違うんです。
今回はそんな「赤ちゃんとはちみつの関係」について詳しく説明していきたいと思います。
赤ちゃんに「はちみつ」はなぜダメなの?
「はちみつ」にはどんなイメージがありますか?
- 料理に使うと照りが出る
- 風邪の時に良い
- 美容面でも効果が期待できる
このように、そのほとんどが良いイメージだと思います。
実際はちみつには、イメージ通りの効果に加え、
- 脳の活性化
- 整腸作用
- 高血圧症予防
- 殺菌作用
などがあげられます。
また、食べるだけでなく、シャンプーに混ぜたり、パックにしたりと体外で使用しても「美容効果が得られる」といわれています。
そんな「はちみつ」だからこそ、「赤ちゃんにも早くあげたい!」って思いますよね。
でも、はちみつは「1歳を過ぎるまであげちゃダメ」って言われてる…
じつは、1歳未満の赤ちゃんに「はちみつ」をあげると、赤ちゃんは最悪の場合、死に至る危険性があるからなんです。
・・・そう聞いても、何で「はちみつ」がそんな危険な食べ物なのか、普段はちみつを食べている大人の私達には、いまいちピンときませんよね?
赤ちゃんに はちみつをあげると、どうなる?
じつは赤ちゃんに はちみつをあげてはいけないのは、「乳児ボツリヌス症」を発症してしまう可能性があるからなんです!
「乳児ボツリヌス症」は、ボツリヌス菌という細菌が原因で引き起こされる「食中毒」です。
これを発症してしまうと、赤ちゃんの身体に大変な事が起きてしまうんです!
赤ちゃんに「はちみつ」がダメな理由はコレ!
「ボツリヌス菌?」普段生活している中では聞かない言葉ですよね。
赤ちゃんを産んで初めて知ったというママもいると思います。
では、なぜ「はちみつ」にそんな危険なボツリヌス菌が含まれているのでしょうか?
ボツリヌス菌の殺菌は難しい
ボツリヌス菌とは、土の中や川や湖などにいる細菌です。
はちみつには花粉についている菌をミツバチが運ぶ事で汚染されてしまうそうです。
菌の形としては、固い殻に入っているような形をしている為、熱(120度4分以上でやっと死滅)や、乾燥、消毒等に強いと言われています。
その為はちみつの殺菌作用を持ってしてもボツリヌス菌は生き残ってしまいます。
また、はちみつは非加熱状態で販売されている事が多いので、菌がいる状態で体内に入る事になります。
殺菌をしようにも死滅させるまでの加熱は家庭では難しいんです。
赤ちゃんと大人とでは腸内環境が違う
でも大人が「はちみつ」を食べても何とも無い事が多いですよね?
なぜ「ボツリヌス菌」が入った「はちみつ」を食べても大人は平気なのかというと、腸内細菌(免疫系)が腸内でのボツリヌス菌の繁殖を抑えているからなんです。
でも赤ちゃんは腸内環境が大人に比べて整っていません。
その為、ボツリヌス菌の増殖を防ぐ力が少ないので、
「菌が増殖」→「成長」→「毒素を排出」→「発症してしまう」
という事なんです。
乳児ボツリヌス菌症の症状は?
発症してでる症状はこちらです。
- 便秘
- 哺乳力の低下
- 元気がなくなる
- 泣き声の変化
- 首の座りが悪くなる
- 呼吸障害
※ボツリヌス菌、乳児ボツリヌス症について詳しく知りたい方はこちら⇩
赤ちゃんに「はちみつ」をいつからあげても大丈夫?
上記の事から、「ボツリヌス菌」を抑制できるような「腸内環境が整うまで」は、赤ちゃんにはちみつをあげない事が大事です。
1歳過ぎた頃には、「ボツリヌス菌を抑制できるような腸内環境になっている」と言われているので、はちみつをあげるのは早くても1歳を過ぎきてからにしましょう!
はちみつによって得られる効果は良い事が多いですが、必ず食べないといけない食材ではありません。
心配だったら1歳半や2歳からあげても全然問題はないですよ。
※ただし、注意しないといけないのが、加工食品に「はちみつ」が使われている場合です。
はちみつを「含む」食品
うっかり食べさせてしまって、後から気づいて後悔・・・なんて事がない様に、はちみつが含まれている食品を把握しておきましょう!
- カレールー
- カステラ
- ドーナツ
- 菓子パン
- ケーキシロップ
- ゆず茶
等には良く使われています。
他にもこんな物にも?!という物にも入っている事があるので、赤ちゃんに使う前には原材料表示を確認することをオススメします!
そんな私も、子供にとって2回目のカレーを作っている時に「りんごとはちみつ♪とろーり溶けてる♪」って歌ってて「はちみつ!?」って気がついたんですけどね(苦笑)
子供が初めてカレーを食べた時にはもう1歳を越えてたのでよかったものの、自分ではまだ「はちみつ」を食べさせていないと思っていたので、ちょっとショックでした(笑)
そんな事がないようにお気をつけくださいませ〜!m(_ _)m
まとめ
赤ちゃんにはちみつをあげる事の危険性を書きましたが1歳過ぎてしまえば、私達の身体にとって非常に良い働きをしてくれる食材なので、そんなに怖がらないであげてくださいね(笑)
またママだけが知っていても、パパやおばあちゃん、おじいちゃんが知らなければ、うっかり はちみつをあげてしまう可能性もあるので、前もって伝えておくと安心です!
みんなでボツリヌス菌から赤ちゃんを守ってあげましょう♪