下唇を吸う癖が長く続いていて、上の歯が出っ歯になってきてしまった息子(2歳10ヶ月)。
下の歯は内側に入り、いちごなどの柔らかいフルーツも、前歯で噛むことをしないでいます。
はじめは「そのうち直るだろう」と簡単に考えていました。しかし、もうすぐ3歳ですが、まだやめられずにいます。
「うちの子、大丈夫かな…」
「このまま直らなかったら、将来歯科矯正しないといけないのかな…」
息子の気持ちはさておき、親は心配が尽きません。
ズバリ!「こうすれば絶対やめられる!!!」
・・・という癖の直し方はありませんが、対処法ってあるの?
他にはどんな影響が出るのかな。
癖が直ったら、歯や骨格は元に戻るの?
そんな私と同じ悩みを持っている方に、下唇を吸う癖『吸唇癖』のある子供とどう向き合っていくのか、その影響と対処法についてご紹介します。
下唇を吸う癖『吸唇癖』とはどんな癖?
実はこの癖、自然に現れる癖のひとつなんです。
まず、下唇を吸う癖には名前がついています。
口に関する癖全般
「口腔習癖」(こうくうしゅうへき)
唇を吸う癖のことを、「吸唇癖」(きゅうしんへき)
唇を噛む癖は「咬唇癖」(こうしんへき)といい、吸唇癖とは少し違います。
子供の口腔習癖で一番多いのは指しゃぶりです。吸唇癖は、指しゃぶりほど多くありませんが、指しゃぶりの代わりに現れる癖です。
ちなみに、指しゃぶりは「吸指癖」(きゅうしへき)といいます。
癖が現れる原因は
- おっぱいを吸うために赤ちゃんに備わっている、吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)が習慣化した
- 計画断乳により、本能が満たされないから
- 緊張、不安を和らげるため
- 甘えたいから
お母さんのお腹の中にいる時から、指しゃぶりをしている子もいます。お腹の中でおっぱいを飲む練習をしているのですね。
生まれた時から備わっている力が残ったと考えれば、癖となってもおかしくないですよね。
癖が現れ始めるのは1〜2歳。3歳頃に減少。5歳でほとんどが消失するのが一般的だそう。
しかし、それはあくまで一般論であって、個人差があります。
私の息子の場合は、1歳前から始まり、眠い時、特に多く現れます。
現在2歳10ヶ月の今も癖は続いています。テレビを見ている時にも、癖が出ています。
※癖が出ていない時もあります
- 指先を使って集中して遊んでいる時。
- おしゃべりをしている時。
- 体を動かして遊んでいる時。
下唇を吸う癖は、もともと赤ちゃんの時からある吸啜反射が残っている場合や、おっぱいを求める自然な癖として現れることが多いようです。
どうしてこんな癖がついたんだろう?
と思うかもしれませんが、多くの子供に自然と見られるものなんですね。
下唇を吸う癖によって現れる影響とは?
自然に現れる癖だからと言って、長く続くと影響が出ます。
結論から言うと、「やめさせた方がいい癖」と言えます。
どんな影響が出るのか
- 噛み合わせが悪くなる。
- 上あごが前に出る。
- 出っ歯になる。
- 下の歯が内側に倒れる。
歯並びが悪くなるだけでなく、顎の骨の成長にも影響が出ると、歯医者さんに言われました。
長い時間無意識のうちに強い力で吸うのですから、影響が出てきてもおかしくありません。子供の歯や骨格は特に変形しやすいですから、習慣化していれば、影響が出やすくなります。
ただ、吸唇癖があるからと言って必ずしも影響が出るわけでありません。
癖があっても歯並びに問題がない子もいます。こちらも、個人差があります。
息子(2歳10ヶ月)の現在の様子
【普段の唇の吸い方】
前歯が出たままになり、下唇を吸います。
横から見るとこんな感じです。
少し前に出てきています。
下の歯も内側に倒れています。
息子は上の歯が出てきていて、下の歯が内側に入り始めています。
歯医者さんに行くと、やはり歯並びや顎の骨格に影響が出てしまうから、癖を直した方がいいと言われます。
癖によって現れる影響には、個人差があります。癖があるからと言って、必ず悪影響があるとは限りません。吸い方、強さ、吸い続ける時間など、様々な原因が関係して影響が出ます。
しかし、悪影響が出る場合も多いので、早いうちにやめられれば、それに越したことはありません。
下唇を吸う癖をやめさせるためにできることとは?
癖をやめさせるために、できることは?
【2歳以前】
・自然にやめられることもあるので見守る
・指先など使って遊んだり、おしゃべりして遊んだりする
・できている時は褒める
【2歳以降】
・折を見て「良くないことだからやめようね」と話す
・やめるための矯正装置を付ける
自然な習慣として現れている間(2歳以前)は、無理にやめさせることで余計にストレスになることがあります。
他のことに集中させたり、癖が出ていない時は褒めたりして、見守ります。
歯科衛生士さんに相談できる機会があったので、その時に聞いてみると、「指先を使って遊ぶ」というのはとても効果的なのだと教わりました。
話が少しずつ分かるようになってから(2歳以降)は、時間はかかりますが、伝え続けます。
頭ごなしに癖を否定されると、自分も否定されているようで、精神的にも不安定になり、癖がひどくなったり、他の影響が出たりします。
また、矯正装置も存在します。癖が直れば自然と歯の異常が治ることもあるので、まずは癖と向き合うことが大切です。
症状が悪い場合は歯医者さんと相談の上、装置を使うことを考えても良いと思います。
実は、出っ歯になりにくいというおしゃぶりを購入したことがあります。
3歳まで使えると書いてありました。しかし、おしゃぶりには慣れていなかったので、あまり積極的に使ってくれませんでした。また、長時間口の中に入れることに抵抗があったようで、使うのをやめてしまいました。
私が通っている歯医者さんでは、下唇を吸うと、痛みが出る装置があると紹介してくれました。しかし小さい子供に、痛みを与えて癖をやめさせるというやり方はおすすめできない、と言われました。私もその通りだと思ったので、その装置を使うことは今の所考えていません。
息子の癖について調べるうち、私と同じような子供を持つ親さんの書き込みを見つけました。
- 5年ほど吸唇癖が見られたが、出っ歯にはならなかった
- 小学校中学年まで癖があり、少し出っ歯になったが、唇を閉じることを自分で意識し、自然と治った
- 30歳を過ぎても吸唇癖がある。若干噛み合わせが悪い
- 小さい時にその癖があり、出っ歯になってしまった。歯科矯正をした
などです。
私が選ぶ向き合い方は...
- 落ち着いた状況でやめてほしい理由を話す
- 下唇を吸わないでいる時は褒める
今も、柔らかいフルーツでさえ、奥歯で噛もうとする息子。噛み合わせが悪くなってきているため、前歯でうまく噛めないのです。
長い時間かかるかもしれませんが、息子の癖をやめさせられるように向き合っていこうと思います。
癖と上手に向き合う
噛み合わせが悪くなったり、出っ歯になったり、実際に影響が出てくると、心配ですし、今すぐやめてほしいと思います。
ですが、大人でも一度習慣になった癖を直すのは大変なこと。
子供はなおさら、分かっていてもできないことも多いですよね。
癖を否定しすぎると、自分が否定されているように思ってしまう。そんなことは絶対に避けたいです。私が神経質になりすぎないことも大切ですね。
長い時間かかるかもしれませんが、息子の癖をやめさせられるように向き合っていこうと思います。